夫が言うには
60代半ば近くなって
内臓の働きが
弱ってきた
気がするのだとか
それで最近は
食事の際に
ゆっくり
時間をかけて
咀嚼して
食べるように
心がけているらしい
どうりで
いつもいつも
妻の方が
先に食べ終える訳だ
結婚したての頃
私は
食べるのが遅く
夫の食べるスピードに
ついていけず
しかも
一緒に食事している
誰に対しても
遠慮することも
気遣うこともせず
自分の好きな物を
食べたいだけ
さっさと
食べてしまう夫に
怒りをおぼえたものだが
夫に合わせて
急いで
食べているうちに
今では
食べるスピードが
夫を超えてしまった
多分、量的にも
超えている気がする
そんな私を見て
七つの年の差は大きいんだよ
キミはまだ若いからね
と夫が言う
そんな風に
言われると
夫が老け込んで
弱々しく見えたりして
大丈夫か?
と心配になる
街中の
人混みが大の苦手で
よくまぁそんな人が
ニューヨークなんぞで
何年も働いていたものだと
思うのだが
その街で
大病を患った事を
考えると
やはり夫は
南国の海の近くで
静かに暮らすのが
向いているのだろう
そんな夫は
今日
博多どんたくで
賑わう街中を
サラッと眺め
高速バスで
自宅へと
帰って行ったわけだが
昨日の
モカパフェといい
今日の白玉パフェも
食べっぷりの良さを
見ている限りは
心配無用
な気がしないでもない。